婦人科 編
【目次】オンライン診療で対応可能な婦人科疾患
月経関連疾患
女性ホルモン関連障害
感染症・炎症性疾患
避妊・家族計画
【婦人科 活用事例集】プライバシーに配慮した安心の診療環境
婦人科の悩みは、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまいがちです。「恥ずかしい」「時間がない」「待合室で知り合いに会うかもしれない」など、受診をためらう理由は様々ですが、適切な治療を受けることで、多くの症状は改善可能です。
生理痛、PMS(月経前症候群)、おりものの異常、更年期症状など、これらは我慢するものではなく、適切な治療で改善できる疾患です。オンライン診療なら、自宅からプライバシーが守られた環境で、安心して相談することができます。
婦人科領域において、オンライン診療は様々な場面で活用されています。オンライン診療がお役に立てる場面と、具体的な適応事例をご紹介します。
【婦人科事例 1】月経困難症 〜 オンライン診療への切替も可能
重い生理痛に悩む方の場合
「毎月生理が来るのが憂鬱で、痛み止めを飲んでも効かない」
「仕事を休むこともあり、上司に理解してもらえない」
「産婦人科で低用量ピルを処方されて良くなったが、転職で通院が難しくなった」
といったご相談をいただくことがあります。
月経困難症は、日常生活に支障をきたすほどの強い生理痛を伴う疾患です。市販の鎮痛剤だけでは対処しきれない場合も多く、適切な治療が必要です。
症状を詳しく伺い、NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)や漢方薬などを処方することが可能です。また、かかりつけの産婦人科で低用量ピルを処方されている方には、お薬手帳を確認して同じ薬を継続処方することもできます。オンライン診療なら、毎月の通院負担なく治療を続けることが可能です。
【婦人科事例 2】PMS 〜 オンライン診療で症状緩和
月経前の不調に悩む方の場合
「生理前になるとイライラして、部下に当たってしまう」
「集中力が低下して、ミスが増える」
「むくみもひどくて、スーツがきつくなる」
といったご相談をいただくことがあります。
PMS(月経前症候群)は、月経前3〜10日間に現れる精神的・身体的症状です。仕事のパフォーマンスに影響することも多く、キャリアを積む女性にとって大きな悩みとなっています。
症状のパターンを確認し、漢方薬(加味逍遥散、当帰芍薬散など)や、むくみを軽減する薬を処方することが可能です。また、月経困難症を伴う場合は低用量ピルの処方も選択肢となります。
【婦人科事例 3】更年期障害 〜 つらい症状をオンラインで解決
更年期症状に悩む方の場合
「最近、急に汗が出て、顔が真っ赤になる」
「イライラや不安感がひどくて、家族関係にも影響している」
「婦人科で漢方薬をもらっていたが、引っ越しで通えなくなった」
といったご相談をいただくことがあります。
更年期障害は、ホルモンバランスの変化により様々な症状が現れます。個人差が大きく、日常生活に支障をきたすこともあります。
症状のパターンを確認し、漢方薬(加味逍遥散、桂枝茯苓丸など)や、必要に応じて自律神経調整薬を処方することが可能です。オンライン再診では、症状の変化を確認しながら、薬の調整も行うことができます。
【婦人科事例 4】デリケートゾーンのかゆみ・痛み
外陰部のかゆみに悩む方の場合
「デリケートゾーンがかゆくて、仕事に集中できない」
「かきむしってしまい、痛みも出てきた」
「市販の薬を使ってみたが改善しない」
といったご相談をいただくことがあります。
デリケートゾーンのかゆみや痛みは、様々な原因で起こります。カンジダ外陰炎、接触性皮膚炎、萎縮性膣炎、外陰部湿疹など、原因に応じた適切な治療が必要です。
症状を詳しく伺い、抗真菌薬やステロイド外用薬、保湿剤などを処方することが可能です。日常生活での注意点や、症状を悪化させない工夫についてもアドバイスすることができます。
【婦人科事例 5】デリケートゾーンの皮膚症状
外陰部の皮膚トラブルの場合
「デリケートゾーンに赤みやブツブツができた」
「下着があたると痛い」
「性行為の時に違和感がある」
といったご相談をいただくことがあります。
デリケートゾーンの皮膚は薄くて敏感なため、様々なトラブルが起こりやすい部位です。毛嚢炎、接触性皮膚炎、バルトリン腺炎、外陰部ヘルペスなど、適切な診断と治療が重要です。
症状の特徴を確認し、抗生物質の内服薬や外用薬を処方することが可能です。また、再発予防のための生活指導も行うことができます。
【婦人科事例 6】おりものの異常 〜 カンジダ膣炎の再発
カンジダの再発に悩む方の場合
「以前婦人科でカンジダと診断されて治療した」
「同じような症状(かゆみ、白いカットチーズ状のおりもの)がまた出てきた」
「仕事が忙しくて婦人科に行く時間がない」
といったご相談をいただくことがあります。
カンジダ膣炎は、疲労やストレス、抗生物質の使用などで再発しやすい疾患です。一度診断を受けた方は、症状から再発を判断できることが多く、早期治療が症状改善につながります。
過去の診断歴と現在の症状を確認し、抗真菌薬の膣錠を処方することが可能です。また、日常生活での予防方法についてもアドバイスすることができます。
【婦人科事例 7】おりものの異常 〜 細菌性膣症
においが気になる方の場合
「最近、デリケートゾーンのにおいが気になる」
「おりものの量も増えて、下着が汚れやすい」
「パートナーに指摘されないか不安」
といったご相談をいただくことがあります。
細菌性膣症は、膣内の細菌バランスが崩れることで起こる疾患です。特徴的なにおいを伴うことが多く、女性のQOL(生活の質)を大きく低下させる原因となります。
症状を詳しく伺い、抗菌薬の膣錠を処方することが可能です。1週間程度の治療で改善することが多く、その後の再発予防についてもご説明することができます。
【婦人科事例 8】おりものの異常 〜 萎縮性膣炎
更年期以降の膣の乾燥に悩む方の場合
「閉経してから膣の乾燥がひどくて、下着がこすれると痛い」
「おりものが少なくなって、かえって不快感がある」
「性交時の痛みで夫婦関係にも影響している」
といったご相談をいただくことがあります。
萎縮性膣炎は、エストロゲンの低下により膣粘膜が薄くなり、乾燥や炎症を起こす疾患です。更年期以降の女性に多く、QOLを大きく低下させる原因となります。
症状を詳しく伺い、エストロゲン製剤の膣錠を処方することが可能です。日常生活での工夫についてもアドバイスすることができます。
【婦人科事例 9】性感染症
クラミジア感染症の治療を希望する方の場合
「健康診断でクラミジアが陽性と言われた」
「症状はないが、パートナーも検査した方がいいと言われた」
「仕事が忙しくて、なかなか病院に行けない」
といったご相談をいただくことがあります。
クラミジア感染症は、症状がないことも多い性感染症です。放置すると不妊の原因になることもあるため、早期治療が重要です。
検査結果を確認し、抗菌薬を処方することが可能です。パートナーの同時治療の重要性や、治療後の再検査についてもご説明することができます。
また、ヘルペスの再発時の抗ウイルス薬処方や、淋病、梅毒、トリコモナスなどの性感染症についてもオンライン診療でご相談いただけます。デリケートな内容だからこそ、プライバシーが守られるオンライン診療のメリットは大きいと考えています。
【婦人科事例 10】アフターピル(緊急避妊薬) 〜 72時間以内の服薬推奨
緊急避妊薬を希望する方の場合
「避妊に失敗してしまった」
「72時間以内に薬を飲まないといけないと聞いたが、明日は祝日で病院が開いていない」
「誰にも知られたくない」
といった緊急のご相談をいただくことがあります。
アフターピル(緊急避妊薬)は、性交後72時間以内の服用が推奨されており、早ければ早いほど効果が高いとされています。
オンライン診療なら、夜間・休日でも対応可能です。診察後は、ご本人が薬局に出向いて、薬剤師の面前でアフターピル(レボノルゲストレル製剤)を服用していただきます。
オンライン診療のメリット
時間と場所の制約がない
プライバシーが守られる
継続治療に便利
※本ページの内容は一般的な事例を基にした説明であり、実際の診療は医師の判断により行われます。
※治療効果には個人差があります。
※副作用が生じる可能性があります。詳しくは医師にご相談ください。
※症状によっては対面診療をお勧めする場合があります。